くり茸と萬幻豚の水炊き鍋
2009年 10月 27日
今朝、会社に向かうのに、車のヒーターは全開だし、
こうしてブログを書いている時も、
部屋のエアコンは「暖」の位置になっている。
もう、鍋の季節の到来だ。
先日行った長野からの帰り道、
小淵沢あたりの道の駅で見つけたくり茸。
栗の木の根っ子あたりになるからくり茸だと、
レジのおばちゃんが教えてくれたが、
「う~ん、ヒネリもなにもない」と言うと、
「田舎だからね」とおばちゃんは言った。
土が付いてる石付きの下をキッチンバサミで落とし、
一度、熱湯に通して、傘のあたりのゴミを取り、
ザルに上げて、さらに細かなゴミを取り除いて掃除が完了。
名前は味気ないが、香りは立派なもの。
木の香りというか、森の香りがツーンとしてくる。
あとは、萬幻豚(まんげんとん)。
今、売出し中でランキング急上昇の豚肉だ。
朝霧高原の奥、観光地からはずっと離れた、
もう上九一色に近いあたりの農場で大豆を中心にした特殊な餌で育ち、
脂が甘く、牛肉のように脂の融点が低いから、
口の中で溶けていってしまうような豚肉だ。
その他には、焼き豆腐に小松菜に長ネギとシメジに椎茸、白菜。
それらを、昆布を敷いた鍋で炊いていく。
今年は、トルコのタジン鍋を使った蒸し鍋が流行りらしいが、
例えば、キャベツとベーコンで蒸し鍋をすると、
ベーコンの脂が落ちてヘルシーっちゃあヘルシーだが、
どうしても、あの脂がキャベツに絡みついたようすが好きだったり、
キャベツからでるお汁にベーコンの旨味が移って、
それを飲むのがすきだったりするから、
やっぱり、脂や汁が落ちていっちゃう鍋ってのも、どうかと思う。
さて、萬幻豚のバラ肉が白く、その脂身が透通ってきたらお鍋も喰い頃。
ポン酢を鍋の汁で薄め、
その中へ萬幻豚のバラを沈めて、味を絡めネギと一緒に喰う。
甘い脂が肉を噛む前に溶けていくのが分かる。
また、くり茸も、
名前はイマイチだけど、しっかりと木の香りを部屋中に撒き、
その石付きも、シコシコと野生の食感をもっている。
体が温ったまり、
お鍋の中身も佳境になってくると、
どうしても、残りで雑炊をしたくなってくるのだが、
萬幻豚のバラをふたりで500gも喰ったあとには、
さすがに、「雑炊も食べたい」とは言い出しにくく、
なんとなく、モジモジしていたら、
「あッ、きょうご飯ないから」と先に言われてしまった。
読んだだけでなんだか温まりました。
匂いもなんとなく。