金華豚のソテー
2009年 11月 14日
一部のかごしま黒豚や、沖縄のあぐ~豚などの銘柄豚を除いて、
そのほぼ95%が、3種の原種豚を掛け合わせた豚で、
3種を合わせたから、三元豚(さんげんとん)と言われる。
そして、その3種とは、ランドレース種と大ヨークシャー種と
デュロック種であることが、これまた、95%くらいだ。
その3種にはそれぞれ特徴があり、
ランドレース種は、産子数が多く、大ヨークシャー種は、発育が早く、肉量も多い。
そして、デュロック種は肉質に優れている。
そのランドレース(Lと略す)の♀と、
大ヨークシャー(Wと略す)の♂を合わせてできた♀と、
デュロック(Dと略す)の♂を掛け合わせたのが、三元豚LWDだ。
つまり、黒豚やあぐ~豚が純粋種なのに対して、
三元豚は雑種というわけになる。
雑種の優勢遺伝をうまく利用しているのが、豚の掛け合わせということだ。
世の中に数多ある銘柄豚の、そのほとんどもこのLWDで、
和豚もち豚とか、クイーンポークや茶美豚とかも、
名前はいろいろ違えど、その品種はLWDの雑種だ。
和豚もち豚とか、クイーンポークや茶美豚とかは、あくまでも豚の名前で、
そういう品種の豚がいるわけではないと言うことだ。
実はこれも雑種。
なんの雑種かと言うと、LWの♀に金華豚の♂を掛け合わせたもの。
中国原産で中華料理に欠かせない金華ハムの原料になる金華豚、
たいへん稀少な豚だが、
なにしろ、産子は少ないし、発育は遅いし、肉量も少ない。
だから、逆に中国では、骨付きでハムに加工したくらいの豚だ。
ただ、それだけでは満足しないのがニッポンジンの性。
折角、肉が旨いんだから、
その肉の旨さをキープしつつ、より経済的に養豚のペイラインの乗っけようと、
LWと掛け合わせてできたのが、これってわけだ。
ただ、まだ試験中。
家畜改良センターで試験養豚中の金華豚の雑種を、
「喰わせろ~」とお願いしていたら、そのロースを送ってきてくれたもの。
それを、シンプルにフルールドセルと黒胡椒でソテー。
味は流石に金華豚、
旨味と甘味は、その辺の有名銘柄豚に比較しても決して劣らないし、
純粋種にありがちな、獣臭や肉の堅さもまったくない。
掛け合わせは、今のところ成功しているって感じだが、
あとは経済性。
あまりたくさん生まれて、稀少でなくなっても困るが、
そこそこの経済性がないと、売れないってのも本音。
供給が安定するのは、来夏くらいにはなりそうだが、
この豚肉、きっと評判になりそうな気がする。
さすが!質実剛健?ブログ。
気になるケド・・・土鍋が割れた理由は聞かないコトにする。
またサムギョプサルが食べたくなってきました。。。