さくめ 浜松市北区三ヶ日町
2013年 06月 09日
新東名を行くにしたがって、
目的がフルーツから鰻に代わっていくのは、まあ、当然と言えば当然。
最初から、浜松まで行ってフルーツはないでしょ。
そんなんで、じゃあ、どこ?ってことで、
新東名を浜松SAから出て、フルーツ・パークから湖西に抜ける362号線は、
実は、鰻屋街道。(勝手にオレがそう呼んでるだけだけど)
そのくらい、鰻屋が多い。
しかも、充実している。
浜松の鰻屋で一番と評判の加茂も、この街道沿いにあるし、
勝美や千草、清水屋、コジマヤ、曳船・・・
そして、年中天然鰻のさくめ。
おウチシェフは、加茂へ行きたかったみたいだったけど、
一度、車を停めて予約を入れるも、席に案内されるまでに2時間待ちの状態。
来た道を戻り、さくめに寄ると、「はい、どうぞ」的な感じ。
申し訳ないけど、加茂にキャンセルの電話を入れて、さくめの天然鰻へ。
店の玄関にも、「浜名湖産天然鰻のみ」の張り紙がしてある通りで、
メニューは、大・中・小の3SKUのみ。
運良くカウンターに席を取ると、
おウチシェフはもうかぶり付き状態。
客の注文は、「大」か「中」か「小」のみだから、
「大2、中3」って感じでオーダーが入り、
そうすると、まな板の下の大きな洗面器から、鰻を取り出し、
この時、大きさは、店のオヤジの感覚だけみたいで、
活鰻が入っている洗面器は、大も中も小も混在の状態。
で、生きたまま目打ち。
「ざざッ、ざざッ」っと背開きしたら串を打ち、
ガスの焼き台に無造作に乗せ、直火焼き。
そう、蒸しはなし。
だから、割と早く、捌きだしてから焼きあがるまで30分も掛からない。
ただ、焼き台には多くて5枚しか乗らないから、
客が多くなれば、それなりに時間は掛かる。
鰻を捌きながら、カウンターにいるオレたちに向かって、
「ウチのは旨いッ」、「天然イチバンッ」、「蒸しなんてやってられっかッ」、
「その辺の大店じゃ、白焼きにして置いてるけど、ウチじゃ焼置きはしない」とか、
オレたちの鰻が焼きあがるまで、ずっとしゃべりっぱなし。
そして、「はい、どうぞ、お待たせ」と、なってからも、
「どうだ、旨いだろ」と続くが、
まあ、確かに旨い。
天然だけど、鰻臭さはまったくなく、
上品で適度な脂は、養殖とは一線を課し、
皮の薄さは天然だから、パリッとした薄皮の中のほっこりとした身の香ばしさ。
頬張る口の中は幸せそのもの。
出汁に使うという頭と、骨せんべいにする背骨を焼き台に乗せ、
次の段取りをしていくオヤジに、
「旨いよ」と言うと、
たぶん、口元で「へッ」っと言ってた気がした。
うなぎ さくめ
浜松市北区三ヶ日町佐久米724-1
TEL;053-526-1758
11:00~14:30、16:30~19:00
月曜休
大 ¥3,400のコスパも大。