「いのちの食べかた」を観てきた。
2008年 01月 08日
若いお母さんたちに
観てもらいたい。
ダダっ広い平飼いの
鶏舎の中、
鶏たちをかき分けて
進む労働者。
彼はそこで
なにをしているのか、
彼は死鳥を拾って
歩いているのだ。
また、生後まもない子豚を
次々にゲージに入れ、
下腹部の一部を
ピンセットで摘み切る。
雄の去勢作業だ。
そういった映像も、
解説がなければ、
まるで何をしているのか理解できないだろう。
それでもいい。
彼らが何をしているのか想像しながら観てほしい。
生と死。
雌雄もなく。
そこで生産されていく食物たち。
そして、その生産には少なからず携わる労働者もいる。
動物たちの血を全身に浴びながらも、
彼らだって休憩時間にはサンドウィッチを頬張る。
是非、想像してほしい。
お母さんたちがスーパーの店頭で商品を選ぶとき、
キッチンに立って、その豚肉をフライパンに乗せるとき、
そして、家族が揃い食事を始める前に、
「いただきます。」と言うときに、
その食物がどのようにして、そこまでたどり着いたのか。
誰によって作り出されてきたのか。
隣のシートの50代くらいの女性が、
豚や牛を屠畜する映像に手で顔を被ってしまった。
見たくなければ見なけりゃいい。
ただ想像してほしい。
血を流す動物たち。
それをいただく我々。
ナレーションも字幕スーパーも、BGMさえない。
唯々続く映像と機械音の92分間。
「いただきます。」とは、
彼らの「命をいただいている」という事なのだ。
ぜひ見てみます。
渋谷のシアター・イメージ・フォーラムっていうちっちゃな小屋でやってます。オレが行ったのは月曜日の15:00からのだったけど、結構満席になってましたよ。
肉だけじゃなくて、魚も野菜も生産現場が出てきて興味深いですよ。
食肉・魚介類・野菜・飲料・菓子etc。口に入る物は多岐にありますが、同じ食品でも業界が違えばわからないことがほとんどですもんね。
食に携わっていない人が食の現場で起こっていることをどう映像で表現するのかが楽しみです。
昔、友人の別荘へ娘を連れて行った時、友人の知り合いの人たちが、新鮮な鶏をご馳走して上げる、と行って下さって、それを一般の農家へ受け取りに行ったのです。
私は、そこに血があることを想像していませんでした。
なので9つの娘を連れて行ったのですが、まだゴミ袋に羽が詰まっているのが脇にあり、周辺は血だらけの状態で、僅かな想像力があれば、何がどうなったのかわかる状態でした。
つづく。
「あのねぇ、僕達が生きて行くための殺生は、許されるんだよ。」
その代わり、大事に食べなくちゃいけない事を、頼りなさそうな母親に代わって、娘に話して聞かせてくれました。
娘は、その夜、食卓に上った鶏を見て、戸惑っていましたが、他のみんなが食べている様子を見て、ちょっと背中を押すと、食べる事が出来ました。
教えていただけて、ラッキーだと思います。
ところが、これと似たような体験から、私と同い年の女性は、完全にベジタリアンになってしまいました。
大事な事だけど、難しい問題でもありますよね。
長くなっちゃってごめんなさい。
誤字も発見。
>酒類の子とって→種類の事ってです。
今ではあたかも工業製品のように売ってますね。
鑑賞の手引きの、牛の帝王切開の図。オーストラリアの帝王切開はなんだか不衛生ですね、手袋してないし、術布も掛けないなんて。
作品の意図は、観た人たちに「考えてもらうこと」だと思います。だから、作中に一切のナレーションをはさまなかったんだと思いますし、その意図は充分に伝わっていると思います。
そしてその結果、ベジタリアンになることも、それはその人の選択ですので、それも充分にレスペクトされることだと思います。
娘さんが、小さい頃にそういうシーンに遭遇し、きちんとした説明を受けたってことは、たいへんに貴重なことだし、素晴らしいことだと思います。
屠畜の様子は飽きるほど見ているけど、帝王切開の様子は、初めて見ました。
お腹のど真ん中を切開するんですね。
確かに、素手でその中に手を入れて引きずり出してましたよ。
オレにとっては、屠畜シーンよりショッキングでしたが、その間、じっと立ったままの牛には、もっとびっくりでした。
すごくわかりやすくて・・心に響きました。
ほんとにそうですよね。
否定することではなく、自分達の成り立ち、いのちのつながりを知ることが大事だと思います。
私も、映画のシーンの一部を見れないならみれない、という方がいてもいいとおもいます。
まずはそういった事実を知る、意識することが大事なんだと思います。
いただきます。の本当の意味。
機会があればぜひだぎんさんと一緒に、ありがとん食事会を開いてみたいです。
あ、それと今、「いのちの食べ方」で感想を募集しているようです。
だぎんさんの感想、もし宜しければ、私の方から映画会社の方に伝えてもいいでしょうか・・?
のんちゃんみたいな立場のひと達が、「食べ物のいのち」について、直接的に消費者のみなさんに伝えられる場がもっとあればいいのになあってよく思いますよ。
そういう意味でも、のんちゃんには今以上にもっと広報してもらいたいと思ってます。
オレも縁あって、この業界に関わっている以上、のんちゃんたちの活動には、うんと共感し、応援しています。
まあ、特別何ができるってわけじゃないけど。
それと、ブログの件、どうぞ使ってください。
とっても光栄です。