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モディリアーニに再会した。

モディリアーニに再会した。_d0116173_2213095.jpg六本木でモディリアーニに再会した。

小学校に入るか入らない頃、
ウチには若くして
亡くなったが、
オヤジの3つ上の兄、
オレにとっては伯父が
同居していた。
病弱で入退院を繰り返し、
オレの記憶の中の伯父は、
水落にある
大きな病院のベッドで
寝巻き姿で寝ている
「チックンの伯父さん」、
「チックン」とは
注射のことだが、
そんな記憶しかない。

その伯父の部屋には、
いろんな画家の美術集が
たくさんあり、
綺麗な表紙絵に
惹かれたのか、
オレはたまにこっそりと部屋に入り、
それらの画集を見るのが好きだった。
その中にモヂリアニがいた。
首が長く面長で強い眼差しの女性たちや、
肉感的な裸婦像を、
どんな気持ちで眺めていたかの記憶もないが、
モディリアーニを観ていると、
そんな伯父への記憶がぼんやりと蘇えってきた。

40年経ち、
モヂリアニがモディリアーニになり、
黒川紀章の前衛的な建物の中で再会したモディリアーニだが、
次第にその独特の女性像が、
滝川クリステルに見えてきてしまい、
カリアティッドは棟方にそっくりだとか、
子供の頃の伯父の記憶も、
結局、伯父の顔の輪郭さえも思い出せないでいた。

初夏のような陽射しの中、
ウッドデッキのカフェは、
ジジババであふれ返えり、
生きていれば彼らくらいの年齢だろうか、
チックンの伯父さんも、
きっと、あのジジババの集団の中にいるだろう。
Commented by ありおん at 2008-05-23 00:09 x
近所だった水落の病院の庭で小さい頃はよく遊んでいました。
小さい頃、私もおじさん(小学校の先生)の部屋に行っては、いろんなものをあさってた記憶があります。自分の親のものには興味が無いのに、どうしておじさんの見ている本とかに興味があったのか不思議です。
Commented by Jun at 2008-05-23 13:21 x
こんちは。
モディリアーニは私も大好きです、あの少し遠くから見ているような空気が。少し前に映画になりましたよね。見ていないけど。
伯父さん、かあ。私にも特別な伯父さんがいます。父の兄だけど。
生涯独身で変わり者で、口が悪くて浮世離れしている人ですが、根っこのところがあったかい、大好きな伯父さんなんです。
Commented by tadano_buta at 2008-05-24 00:20
>ありおん、毎度。
あまり記憶は確かじゃなかったけど水落に大きな病院あったよね。
今もあるのかな?
叔父さんとか、親とかとは違う世界を持ってるような気がしたんだよね。
Commented by tadano_buta at 2008-05-24 00:28
>Junちゃん、毎度。
みんな気になる伯父さんがいたんだね。
モディリアーニいいよね。
そういえば、強い眼差しはJunちゃんに似てるかな。
ところで、伯父と叔父、どう違うのかな?
Commented by ピンクスター at 2008-05-24 21:30 x
私も行きたいな~・・・と思ってます。
ジジババに交じってでも美術館はやっぱり平日がいいですよねぇ!
上京ついでにまた美味しいものも召し上がりました?
Commented by tadano_buta at 2008-05-25 11:57
>ピンク☆さま、毎度。
展示がちょっと単調でもう少し演出や個々の作品の背景説明とかがあるともっと良かったかなあとか思いましたが、やっぱりモディリアーニはいいですよ。
是非ご覧になってください。
美味しいご飯、あまり時間はなかったので、取引先の近所でランチしただけでした。
Commented by このみ at 2008-05-27 04:00 x
 私の場合、読ませて頂きながら、年齢はどうでも、もうそのジジババの中に入っているなぁ…と、思いました。
いずれ、みんな、そこへ行きつくのでしょうが、生涯で、一番長くいる場所がそこだとしたら、居心地は、どうなのかな? ちょっと考えてしまうかも…?
Commented by tadano_buta at 2008-05-27 20:27
>このみさま、毎度。
居心地良さそうでしたよ。
誰でも行き着くとこですが、このみさんはまだまだずっと先の話しですよ。
by tadano_buta | 2008-05-22 22:24 | 日常のこと | Comments(8)

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