うなぎ小川家 下田市銀座通り
2009年 03月 16日
「モノが売れない」って言うけど、
確かに定番価格のものより特売品の方が売れる、
って言うか、特売品しか売れない傾向はある。
それは、安いから。
それだけなのか。
先日、某大手ハムソーメーカーさんから、
超定番アイテムのネットダウンを提示された。
売価は同じだけど、7本入っていたウインナーが6本になる。
再三交渉したあげく、その商品は定番から外した。
しかし、数週間でその商品をまた定番に戻すことになった。
それは、お客様の声。
定番から外されたウインナーが欲しいというお客様からのクレーム。
本数が減っても、そのウインナーがいいと言う。
こんな環境でも、消費者の関心は価格だけじゃない、
安すけりゃなんでもいいってことじゃない、
お客様とのコミュニケーションがいかに大切か、
思い知らされた気がする。
もうひとつ最近感じたこと。
工場なんかで職場を切られたひと達が、
雇用のセーフティネット、食品スーパーに結構ぞくぞくとやって来ている。
彼らは主にアルバイトとして夜間の店舗オペレーションに就く。
お醤油やサラダ油を売場に出したり、
コロッケを値下げしたり、たまにはレジに入ったり。
でも、そのほとんどが数日から数週間でいなくなる。
彼ら曰く、「きのうは品出しの仕事だったのに、なぜきょうはレジなのか」
「きのうは、7時にコロッケを値下げしたのに、
なぜきょうは同じ7時に値下げを始めたら、早いと言われるのか」
「商品の発注だなんて、そんな責任の重い仕事をするとは聞いてない」
・・・・・
毎日同じ仕事をしててもツマンナイじゃん。
と思うのは、ちょっと彼らには当てはまらないらしい。
どうも、決定的に仕事感が違うようだ。
話はだいぶ逸れてしまったが、
この下田にある鰻屋は、土用の丑の日が定休日だという。
これも、仕事感の違いか。
鰻屋だから待つのは当然。
注文してから小1時間は待つ。
その間、肝煮で熱燗を始めたり、
鰻の捌きを見せてもらったり。
ここのまだ若い店主が言った。
「捌いて、串に刺すとこで、うなぎの柔らかさが決まるんですよ」
「ぼくは、どこよりも焼き上げの柔らかい蒲焼を目指しているんですよ」
そうなんだ。
活きや焼きじゃなくて、捌きと串刺しなんだ。
炭火でじっくりと焼かれた鰻は、
狙い通りふんわりと柔らかで、
下田まで行って、
さらに1時間も待つ価値は充分にあるなと、
でも、待つ間の飲み過ぎには要注意です。
あッ、土用の丑が休みの話、
それは、「お客が多すぎて、自分が満足する仕事ができない」だそうで、
職人です。
うなぎ蒲焼柳川 小川家
下田市二丁目8-14
TEL;0558-22-0365
11:30~14:00、16:30~20:00
定休日は正月と土用の丑の日
¥2,730の鰻重の松に、ビールと熱燗、肝煮と新香でストップ!
鰻重の松竹梅はうなぎの重さ順。
あッ、それから、鰻屋のリベンジはあくまでも、
かん吉の鰻でリベンジしますから。
待ってる間に酔っぱらうんですよね。
それにビールや酒や肝で、結構ハラが膨れてしまって。
挙句に呑みの後の〆の鰻みたくなっちまって。。。
そんなん、真っ当な鰻食いぢゃないですよね。反省。
〆の鰻、いいじゃあないですか。
粋で。
鰻屋や蕎麦屋へ寄ると、
どうしてもまず飲みたくなっちゃうんですよね。
きょう行った御殿場の蕎麦屋で、
隣の客が、磯自慢を飲み始めまして、
車だし、堪えるのがたいへんでした。