
東京で仕事があると、ホント疲れる。
駅の階段を上がったり下がったり、
雨にも濡れるし、なにより人込みに参っちゃう。
だから、錦糸町でひと仕事終え、昼飯を喰いに南千住まで移動するのに、
ついついタクシーとか使ってしまう。
そんな地元のタクシーもすんなりと行けないような場所に、
お江戸イチバンの鰻屋がある。
だいたい、南千住って場所も不便だけど、
さらに、その線路沿い?のホッソイ路地に面して、
けど、やたら威風堂々と、周囲に鰻の焼き香を撒き散らしながらある。
お江戸イチバンだし、実は行列を覚悟して行ったのに行列はまったくなく、
そう言えば、尾花の暖簾から「天然」の文字が消え、
ただの「うなぎ」になっていたような・・・
すんなりと座敷に通されて、例のちっちゃなちゃぶ台を指されて座ったが、
周りを見渡せば、皆、今席についたばかりで、
どこのちゃぶ台にも、鰻らしきものはなし。
注文を取りにきたおねーさんに、「どのくらい?」って聞くと、
「40分」とあっさり言い切られ、
「じゃあ、飲むか」と、ビールとうざくを頼んだが、
こちらは、割とすんなりきた。

ところで、鰻。
品書きには、「うな重 3,000円、3,500円、4,000円」と並んでいて、
あまりのべラボーさにびびってしまい、ついつい「3,500円」のを頼んでしまったが、
これには、あとで大後悔。
折角なんだから、4,000円を選んどきゃよかったと、
どうしても、真ん中を選んでしまう平和主義の悪い癖である。
そんなんだが、鰻は待つのも楽しみであるが、
座敷でちゃぶ台という狭い空間では、どうしようもなく直に飽きてしまうが、
隣の優に70は超えていると思われる夫婦のちゃぶ台には、
鯉の洗いに始まり、うざく、焼鳥、そしてう巻きとフルコース。
しかも、メインのうな重は、4,000円と3,500円。
オレたちだって、腹八分目には充分になるうな重の、
その前に、どんだけ健啖なんだよと、
まあ、今一番元気がある世代が、
このおじいちゃんやおばあちゃんの世代かも知れない。
さて、ちびりちびりとうざくでビールをやっているこっちのちゃぶ台にも、
暫くすると鰻がやってきて、
それが、なんとまあ美しく焼きあがっているわけで、
ざっくり箸でいくと、これがまた柔らかなわけで、
タレだって、その焼き色を見れば一目瞭然の上品なあっさり目で、
これなら、あのおばあちゃんでなくてもお代わりできそうなくらい。

「これまで喰ってきた鰻ってなんだったんだろうか」とか、
「オレの中の鰻の概念がひっくり返った」とか、
まあ、それほどの衝撃はないが、
鰻って言うのは結局、
期待値とその現実にいつも翻弄されるわけで、
じゃあ、尾花はどうだっかと言うと、やっぱり翻弄されたけど、
次に行く機会があったら「絶対に¥4,000の鰻を喰ってやるぞ」という
戦闘意欲が、今、湧いていることは確かだ。
うなぎ 尾花荒川区南千住5-33-1
TEL;03-3801-4670
11:30~13:30、16:00~17:30
月曜休
うな重ときも吸いふたつにビールとうざくで¥10,050也。
スンゴイお値段だが、明細はうな重は書いた通りで、
きも吸いが別で¥350、そしてうざくがなんと¥1,800、
うざくの値段だけで、静岡じゃ結構なうな重が喰える。