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「ソオスィソン・セック・フルール・ブランシュ」と言うらしい。

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大晴天の日曜日、ソーセージを買いに、往復800キロほどのドライブをしてきました。
もうかなり以前、池袋の西武に入っている肉屋さんで、
ここのモモハムと白菌のドライソーを見つけて買い、
その旨さに、びっくらこき、
「いつかきっと、その現場を押さえてやるぞ」との意気込みでいたが、
なんせ相手は岐阜の飛騨の山奥、
そんな簡単には、現場どころか商品さえも入手困難な状況が続き、
ついに意を決するときが訪れ、
「エンヤコラ、どっこいしょ」となった訳なんである。
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まあ、行くは良い良いで、大晴天の中、どこまで行っても1,000円の高速料金、
静岡から乗って、降りた先は高山西、
こんなとこまで来て、ETCの料金掲示が「1,000円」とか出ると、
やっぱり、なんか得した気になってしまうし、
こりゃあ、使わな損ソンな気分になるのである。
さて、そんなんで、着いた先は、岐阜県高山市の郊外、
街道に掲げられたたった1枚の看板とナビを頼りに道を外れてしばらく行くと、
いかにもなロッジ風の建物が見えてくるのである。
店内は4尺のショーケース2本と、イートイン用のテーブルがいくつか、
それに、事務をするような部屋と、販売用に簡単な作業をするスペースだけ。
豚肉を捌いたり、ソーセージを詰めたり、燻製にしたりは、
きっと、どこか別の場所でしているんだろうと。
それでも、店の天井には、所狭しと生ハム用の骨付きのモモがぶら下がり、
また、白菌のソーセージも乾燥、熟成の進み具合がわかる程、
たくさんぶら下がっている。
「ソオスィソン・セック・フルール・ブランシュ」と言うらしい。_d0116173_2363726.jpg
分かりにくいが、写真奥のちょっとまだ豚腸に張りがあるように見えるのが、
乾燥を始めたばかりで、手前のシワシワが、結構乾燥が進んだ状態である。
でえ、この白菌をわざわざ生やしたソーセージを買いに行ったのである。
白菌は、フランスから飛行機に乗ってやってきたらしく、
豚腸にファルスを詰め、その白菌の胞子を植え付け、ひと月ほど乾燥熟成させると、
この立派な「ソオスィソン・セック・フルール・ブランシュ」と言うソーセージになる。
白菌自体は、カマンベールチーズの周りに付いているのと同じ種類らしいが、
ただ、それが肉に付くと、なんとも言えない芳香を放ってくるのである。
こうして、日記を書いていても、
30分くらい前に手づかみした白菌ソーセージの香りが、
指先に残っていて、たまにその香りがふわっとくるからスゴイ。
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味は黒胡椒を効かせてあるため、最初ピリッとはするが、
熟成された肉の旨味は、白菌の芳香とともに、とっても深く野趣にも富んでいる。

小1時間くらい、あーでもない、こーでもないと、
いろいろな試食を出してもらいながら買い物をしたが、
店を出て、車に乗り込むと、車内になにやらスモーク香がする。
きっと店内で、髪の毛や服に骨付き生ハムやベーコンの香りが移ったんだろうと、
それほどまでに、じっくりとスモークを掛けているということ。
こんな飛騨の山奥まで、たいへんな思いをしてきた甲斐があったなあと、
そんなところで実感してしまったが、
遠くに見える槍ヶ岳も、一瞬でもモンブランに見えたかも知れない。

キュルノンチュエ
岐阜県高山市清見町牧ヶ洞3154
TEL;0577-68-3377
10:00~18:00
火曜休
計り売りしてんの、80gで¥1,260ってことは、
100gあたり、¥1,575だそうで、こいつも銘柄牛並だよ。
by tadano_buta | 2010-11-22 02:40 | あちこちで喰う | Comments(0)

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