天然の真鯛を、おウチのキッチンで捌くオンナ。
2011年 09月 11日
「お魚もらったんだけど、三枚に下ろしてくれるかなあ」とか、
店に丸魚を持ち込んでくるお客がいると聞くが、
ウチの店では、全然構わない。
喜んで下処理とかお刺身に盛ってくれるはずだ。
また先日、知り合いのお客と飯を食っていて、
「スーパーが出来て、街のお魚屋さんが姿を消したけど、
街のお魚屋さんが担っていた役目を、
スーパーの魚屋さんが代わって担っているかと言うと、
それほどの専門性を、今のスーパーの魚屋さんに見出すことが出来ない」と、
かなり辛辣な意見をもらい、返す言葉がなかった。
台所で小さなペティナイフ、1本で、
あの硬い真鯛の鱗もなんのその、
2尾の天然真鯛、
ほら、目の上のブルーのシャドーに鼻孔がふたつ、
正真正銘の天然真鯛、まあ、相模湾で釣ってきたんだから、天然に違いないが。
1尾はそのまま酒蒸しにし、あっついゴマ油を降り注いで中華風に、
もう1尾は、半身を皮霜に下ろし、刺身に、
もう半身は、下処理をして冷凍庫に仕舞い、いつかのお楽しみにと。
ホントは一日置いたくらいが、熟成が進んで美味しいはずだが、
この美しい魚体を見たら、
その日に食べてやらなきゃもったいないような気がして。
脂がノリに乗った戻り鰹だ。
乗り合いで、駿河湾を鰹を探して駆けずり回るほど、
まだ体力に自信はないが、
誰かが釣ってきた鰹を、おウチシェフと一緒に捌く役目なら出来そうだ。
どなたか、行って来てくれないものだろうか。
ところで、今年は秋刀魚もいい。
型が大きく、脂も乗っている。
秋刀魚は100トン級の大型船で、刺し網で獲って来るのが普通だが、
乗り合いで、釣りとかはないのだろうか。
秋刀魚を釣りでできたら、こんなに楽しそうなことはないのだが。
何はともあれ肉より魚のここんところ、
移ろいの秋口である。