宮崎の空に夏が来た。
2012年 07月 18日
宮崎空港の隣に立つその工場に着いて車を降りると、
意外にカラっとした風にちょっとびっくりした。
秋・冬商材の生産ラインがプレ稼働になるこの時期に、
ラインと完成商品のチェックに行くのは毎年のことだったが、
昨年の今頃は病み上がりだったため、この工場に来たのは2年ぶりってことになる。
何回も何回も原料の配合をやり直した調合室、
商品設計通りのグラム数にならずに、微調整を繰り返した包餡機、
その包餡機の生産速度に手作業でのトレーアップが追い付かず、
全身を被う滅菌作業着から出た目から涙があふれていたスタッフのオバちゃん、
ついつい大声で笑いたくなる程懐かしく、
そのオバちゃんとアイコンタクトで、「やってるね」とウインクまでしてしまった。
あまりの懐かしさが、予想外の時間が掛った理由ではないが、
4時には終わるはずのラインチェックが夜にまでズレ込み、
工場を出る頃には、外は大雨。
梅雨があがっていないのは九州だけだと、誰かがごちていたが、
「夜の街が空いてていいや」と言う者もいた。
地頭鶏の炭火焼きを食いたくて、ホテルを出ると誰ともなく足はこの店に向かっている。
歯ごたえに旨味いっぱいの地頭鶏、
例の東なんとかが、「どげんかせんといかん」と全国区にした地鶏だが、
スーパーで売るにはちょっと高く、
東なんとかのコミッションが入ってるんじゃないかと、誰もが思っていたが、
「旨いモノは素直に旨い」、
そう言っときゃ、もっと「どげんか」なってたんじゃないのかとも思う。
とりあえずのビールもなく、最初から最後まで焼酎、
その焼酎の原料と度数と銘柄を変えるだけで、
その度に、まずはウンチクを聞いてからの乾杯となる、ちょっとのメンドー臭さも、
これが宮崎の夜と、半ば開き直り気味でやっとの思いで付いて行った。
またウンチクから入っていく工場長に、
「またウンチクかよ」じゃなく、「またチキンかよ」と言おうとしたオトナの対応も、、
その店の昭和っぽさと、なんとも表現しようのないバタ臭さが、
「お~、ここに宮崎があった」と、
すっかり晴れあがり、
蝉の声が宮崎の空に吸い込まれていくように言い忘れてしまうほどだった。
どこのも同じに見えて実は違う
それは、本当に置くが深くてフライパンの汚れ具合とかで
違うのだろうか?
あ~
語りだしたらやめられない!
ところがね、食べてるうちに、隣のタルタルが攻めてくるのさ。
さらに、キャベツの上のオーロラも、そのうちにヒタヒタとやって来て、
気が付いた時には、なんのソースなのか、
なんの味なのか、強いて言えばタルタルな、
そんな感じに混ざっちゃって・・・
まあ、そんな身もふたのない感じです。